インターナショナルスクールとは?日本の学校との違い・入学条件・学費を解説

近年、グローバルな教育環境への関心が高まる中、子どもの進学先としてインターナショナルスクールを検討する家庭が増えています。一方で、「一般的な日本の学校とは何が違うのか」「日本人でも入学できるのか」といった疑問を持つ保護者も少なくありません。
本記事では、インターナショナルスクールとは、日本の学校やプリスクールとの違い、入学条件、メリット・デメリット、学費、卒業資格の扱いまで、進学を検討する際に知っておきたい基本的な情報を分かりやすく解説します。
インターナショナルスクールとは?
インターナショナルスクールとは、主に英語を教育言語とし、国際的なカリキュラムや教育方針に基づいて教育を行う学校です。もともとは、海外で暮らす駐在員などの子どもたちが、母国に近い教育を継続して受けられるよう設立された学校がその始まりとされています。そのため現在も、アメリカ式やイギリス式をはじめ、さまざまな国際的カリキュラムを採用する学校があります。
近年では、国際的な環境での教育を求める日本人家庭からの関心も高まっています。英語で学ぶことに加え、異なる文化的背景や価値観を持つ人々と日常的に関わりながら学べることも、インターナショナルスクールの大きな特徴です。
インターナショナルスクールと日本の学校の違い

インターナショナルスクールと日本の学校では、教育制度だけでなく、カリキュラム、使用言語、入学時期、卒業資格などにも違いがあります。進学を検討する際には、それぞれの特徴を理解したうえで、子どもの学び方や将来の進路に合った環境を選ぶことが大切です。
入学タイミングと試験内容の違い
インターナショナルスクールの多くは、欧米の学校暦に合わせて8月頃に新年度を始めます。一方、転勤や海外からの帰国などにも対応できるよう、定員に空きがあれば年度途中の入学を受け付ける学校もあります。
選考方法も学校によって異なります。学力を確認するアセスメントのほか、英語力やコミュニケーション力を見る面接、作文やエッセイ、保護者面談などが行われることがあります。授業が英語で行われる学校では、子どものアセスメントも英語で実施されるのが一般的です。
入学時期や選考基準は各校で異なるため、希望する学校の募集要項を早めに確認しておくことが重要です。
カリキュラムと教育方針の違い
インターナショナルスクールでは、国際バカロレア(IB)のほか、アメリカ式、イギリス式など、学校ごとに異なるカリキュラムを採用しています。
教育の進め方にも特色があり、探究型学習、ディスカッション、プレゼンテーションなどを通して、生徒が自ら考え、問いを持ち、考えを表現することを重視する学校が多くあります。
一方、日本の学校では、原則として文部科学省の学習指導要領に基づいて教育が行われます。全国的な教育水準を保ちながら、各教科の基礎的な知識や技能を段階的に身につけていく仕組みとなっています。
使用言語の違い
インターナショナルスクールでは、授業だけでなく、学校生活の多くの場面で英語が使われます。授業中の説明や課題、学校行事、教師や友人とのコミュニケーションまで、英語が日常的な言語となる学校が一般的です。
一方、日本の学校では日本語を中心に教育が行われ、英語などの外国語は主に教科として学びます。この「英語を学ぶ」環境と「英語で学ぶ」環境の違いは、両者を比較する際の重要なポイントです。
学校認可と卒業資格の違い
日本にあるインターナショナルスクールの多くは、学校教育法上の「一条校」ではありません。そのため、日本の高等学校を卒業した場合と同じ卒業資格が自動的に得られるとは限りません。
一方、CIS (Council of International Schools)、WASC (Western Association of Schools and Colleges)、ACSI (Association of Christian Schools International)、NEASC (New England Association of Schools and Colleges)などの国際的な認定を受けた学校の課程を修了することで、日本の大学への入学資格が認められる場合があります。また、IB Diplomaなど、海外大学への進学にも広く活用される資格を取得できる学校もあります。
卒業後の進路によって必要な資格や条件は異なるため、学校選びの段階で確認しておくことが大切です。
学費の違い
日本の公立小学校・中学校では、義務教育の授業料は無償です。また、高等学校についても国の就学支援制度があります。
一般的に、小学校から高校までの12年間を公立校で過ごした場合の教育費は約500万円、私立校では約1,700万円が一つの目安とされています。※出典:文部科学省公開情報(2019年12月版)
一方、インターナショナルスクールでは、卒業までに2,400万円~3,600万円以上の学費が必要となる場合もあり、家庭にとって大きな教育投資となります。
また、必要となる費用は授業料だけではありません。入学金や施設費、教材費、スクールバス代、制服代、課外活動費など、学校によってさまざまな費用が設定されています。進学を検討する際には、年間授業料だけでなく、卒業までに必要となる教育費全体を見通しておくことが大切です。
インターナショナルスクールの学費については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
>>インターナショナルスクールの学費は?相場・内訳について解説
インターナショナルスクールとインターナショナルプレスクールの違い

インターナショナルスクールとインターナショナルプレスクールでは、主に対象年齢と教育内容が異なります。
インターナショナルプレスクールは、一般に2歳から5歳頃までの幼児を対象とし、英語を使った保育や幼児教育を行う施設です。日常生活や遊びを通して英語に親しみながら、年齢に応じた社会性や生活習慣を育てていきます。
一方、インターナショナルスクールは、小学校以降の学齢期を含む教育機関で、国際的なカリキュラムに基づいて各教科の学習を進めます。ただし、学校によっては幼児教育から高等学校段階まで一貫して提供している場合もあり、対象年齢やプログラムは学校ごとに異なります。
インターナショナルプレスクールと認可保育園の違い

インターナショナルプレスクールと日本の認可保育園・認定こども園では、教育内容に加え、制度上の位置づけや運営基準にも違いがあります。
認可保育園は、国や自治体が定める施設や職員配置などの基準を満たし、認可を受けて運営されています。一方、インターナショナルプレスクールの多くは認可外保育施設として運営され、それぞれの教育理念に基づいた独自のプログラムを提供しています。
費用についても、認可保育園では公的な支援制度が適用される場合がありますが、インターナショナルプレスクールでは原則として家庭の負担が大きくなる傾向があります。具体的な費用や制度は施設によって異なるため、事前の確認が必要です。
インターナショナルスクールには何歳から入学できる?

インターナショナルスクールの対象年齢は学校によって異なります。一般的には学齢期の子どもを対象としていますが、幼児部やプリスクールを併設し、2歳や3歳頃から受け入れている学校もあります。
また、学年区分や入学年齢の基準が日本の学校制度と異なる場合もあります。希望する入学時期と子どもの生年月日をもとに、各校の募集要項を確認することが大切です。
インターナショナルスクールの入学条件

インターナショナルスクールの入学条件は、学校や学年によって異なります。英語力、これまでの学習状況、国籍や在住歴などが確認される場合があり、募集人数や空席状況も入学可否に影響します。
ここでは、代表的な入学条件を3つ紹介します。
子どもに求められる英語力
英語で授業を行うインターナショナルスクールでは、学年に応じた英語力が入学条件の一つとなることがあります。面接やアセスメントを通して、会話力だけでなく、指示を理解する力や、英語で学習に参加できる力が確認されます。
幼児期では発達段階を考慮して判断されることが多く、学校によっては英語経験が少ない子どものためにEALなどの言語サポートを設けています。必要とされる英語力や支援体制は各校で異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
保護者に求められる条件
学校によっては、保護者にも一定の英語でのコミュニケーション力を求める場合があります。学校からの連絡、保護者面談、説明会などが英語で行われるためです。
また、学校の教育理念や方針への理解も大切です。保護者面談では、家庭の教育方針や子どもへのサポートについて尋ねられることもあります。学校と家庭が協力して子どもの成長を支えるという考え方は、多くのインターナショナルスクールで重視されています。
国籍・海外在住歴の要件
一部のインターナショナルスクールでは、国籍や海外在住歴などを入学条件としている場合があります。また、外国籍の子どもを優先して受け入れる方針を持つ学校もあります。
一方、日本人家庭を広く受け入れている学校も多く、条件は学校によってさまざまです。入学資格や優先条件は変更されることもあるため、最新のAdmissions情報を確認することが必要です。
インターナショナルスクールに通うメリット

インターナショナルスクールの魅力は、英語環境だけにあるわけではありません。異なる文化や考え方に触れながら学び、自分で考え、表現する経験を積めることも大きな特徴です。
実践的な英語力が身につく
インターナショナルスクールでは、英語を一つの教科として学ぶのではなく、英語を使ってさまざまな教科を学びます。日々の授業や友人との会話、課題、発表などを通して英語を使うため、実際の学習や生活の中で必要となる英語力を身につけやすい環境です。
ただし、英語環境にいるだけで自動的に十分な言語力が身につくわけではありません。年齢や入学時の英語力に応じて、学校と家庭の双方から適切な支援を受けながら学びを積み重ねることが重要です。
多様な価値観に触れながら成長できる
さまざまな国や文化的背景を持つ生徒と日常的に学ぶことは、異なる考え方を知り、自分とは異なる価値観を尊重する経験につながります。
また、探究型学習やディスカッション、プレゼンテーションを重視する学校では、自分の考えを持つこと、それを相手に伝えること、そして他者の意見に耳を傾けることが日々の学びの一部となります。こうした経験は、国際的な視野だけでなく、柔軟な思考やコミュニケーション力を育てる機会にもなります。
将来の選択肢や人とのつながりが広がる
海外大学への進学を視野に入れたカリキュラムや進路指導を提供する学校も多く、将来、国内外の幅広い進路を検討しやすい環境があります。
また、多様な文化や経験を持つ生徒や家庭が集まることで、学校生活を通じて国や文化を越えた人とのつながりが生まれることもあります。こうした環境そのものが、子どもの視野を広げる経験の一つになるでしょう。
インターナショナルスクールに通うデメリット
インターナショナルスクールには多くの魅力がある一方、進学前に理解しておきたい点もあります。教育方針や将来の進路、家庭の負担などを含め、長期的な視点から検討することが大切です。
教育費が高く家計への負担が大きい
インターナショナルスクールは、公立学校と比べて教育費が高額になる傾向があります。年間授業料に加え、入学金、施設費、教材費、スクールバス代、課外活動費などが必要となる場合もあります。
長期間通学する場合には総額が大きくなるため、入学時の費用だけでなく、卒業まで継続できる教育資金計画を考えておく必要があります。
日本の学校への進学では注意が必要
多くのインターナショナルスクールは学校教育法上の「一条校」ではないため、日本の学校への編入や国内大学への進学を考える場合には、受験資格や必要書類などを確認する必要があります。
特に高校段階では、学校の認定状況や取得できる資格によって進学条件が異なる場合があります。将来的に日本国内での進学を考えている場合は、早い段階から必要な条件を確認しておくことが大切です。
日本語力や英語力に課題が生じることもある
英語中心の環境で学ぶことで高い英語力を身につける機会がある一方、日本語での読み書きや、年齢相応のアカデミックな日本語力をどのように維持・発達させるかを考える必要があります。
また、英語で教科学習を行うには、日常会話とは異なる学習言語の力も必要です。入学時の英語力によっては、授業内容を理解するまでに時間がかかることもあります。子どもの言語発達や学習状況を見ながら、必要に応じて適切な支援を取り入れることが大切です。
インターナショナルスクールは義務教育にならない?

日本国籍の子どもについては、多くのインターナショナルスクールが学校教育法上の「一条校」ではないため、在籍するだけでは日本の義務教育を履行したことにならない場合があります。
具体的な扱いや必要な手続きについては、居住する自治体や学校の位置づけによって確認が必要です。インターナショナルスクールへの進学を検討する際には、学校だけでなく、必要に応じて市区町村の教育委員会にも事前に確認しておくと安心です。
インターナショナルスクールの国際認定機関
インターナショナルスクールを選ぶ際、教育の質や学校運営を知る一つの指標となるのが国際的な認定です。代表的なものには、国際バカロレア(IB)のほか、CIS、WASC、ACSI、NEASCなどがあります。
| 認定機関名 | 概要・特徴 |
| 国際バカロレア機構(IB) | 国際的に通用する大学入学資格(IBディプロマ)などを提供する世界的な教育プログラム |
| CIS | オランダに本部を置く、国際学校の教育水準を審査・認定する世界最大級の団体 |
| WASC | アメリカ西海岸を中心とした学校を対象に、教育の質を厳格に審査・認定する機関 |
| ACSI/NEASC | キリスト教系の学校を認定するACSIや、米国ニューイングランド地方の審査機関NEASCなど |
これらの機関は、それぞれの基準に基づいて学校の教育内容や組織運営などを評価します。認定を受けていることは学校を理解するための重要な情報の一つですが、認定の種類や対象となるプログラムはそれぞれ異なります。
学校を選ぶ際には、認定の有無だけで判断するのではなく、カリキュラム、教育理念、学習環境、進路支援なども含めて総合的に確認することが大切です。
インターナショナルスクールに通わせる際の注意点

インターナショナルスクールへの進学を考える際には、教育内容の魅力だけでなく、将来の進路、費用、日本の教育制度との関係、家庭でのサポートなどもあわせて考える必要があります。
将来の進路を見据えて学校を選ぶ
学校選びでは、子どもの将来の選択肢をできるだけ広い視点で考えることが大切です。海外大学への進学を希望するのか、日本国内での進学も視野に入れるのかによって、適したカリキュラムや卒業資格は異なります。
子どもがまだ幼い段階で将来を決める必要はありませんが、学校がどのような進路に対応しているのかを知っておくことで、その後の選択がしやすくなります。
学費だけでなく教育費全体を確認する
インターナショナルスクールでは、授業料以外にもさまざまな費用が発生します。入学金、施設費、教材費、スクールバス代、校外学習費、課外活動費などを含め、年間に必要な費用を確認しておきましょう。
また、学年が上がるにつれて費用が変わる学校もあります。卒業まで継続して通うことを想定し、中長期的な教育費として検討することが重要です。
日本の教育制度との違いを理解する
多くのインターナショナルスクールは、日本の学校教育法上の一条校とは制度上の位置づけが異なります。そのため、義務教育、高校卒業資格、日本の大学への出願資格などについて、一般的な日本の学校とは異なる点があります。
将来、日本の学校への編入や国内大学への進学を考える可能性がある場合には、希望する学校の認定状況や卒業資格、進学実績などを確認しておくことが大切です。
家庭でのサポート体制を整える
子どもが新しい言語環境や学校文化に慣れていく過程では、家庭の理解と支えも重要です。学校からの連絡を確認し、必要に応じて教師とコミュニケーションを取りながら、子どもの学習面や生活面の変化を見守ることが求められます。
特に入学直後や言語面での負担が大きい時期には、子どもの様子を丁寧に見ながら、学校と家庭が協力して必要な支援を考えていくことが大切です。
まとめ
インターナショナルスクールは、英語を中心とした国際的な環境の中で、多様な文化や価値観に触れながら学べる教育の選択肢です。学校によってカリキュラムや教育方針、入学条件、認定、卒業資格などは異なり、日本の一般的な学校とは制度上の違いもあります。
そのため、学校を選ぶ際には「英語で学べる」という点だけでなく、子どもの学習スタイルや性格、将来の進路、家庭の教育方針、費用などを含めて総合的に検討することが大切です。
代々木インターナショナルスクールは、国際バカロレア(IB)PYP認定校として探究型学習を実践し、CIS認定校として国際的な基準に基づく教育環境を整えています。また、多様な文化的背景を持つ生徒が学ぶコミュニティの中で、一人ひとりの個性を大切にした教育を行っています。
インターナショナルスクールを検討する際には、ウェブサイトの情報だけで判断するのではなく、学校説明会や見学を通して、実際の学習環境や学校の雰囲気を確認することをおすすめします。代々木インターナショナルスクールでも、学校についてのご相談を随時受け付けています。
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